そんな夢のようなことばかり書いてあるデリヘルのチラシを見て、僕は迷わず電話した。
そんなエロマンガやエロゲーやライトノベルにしか存在しないような女の子、この世に存在するわけがない。
わけがないのだが、僕は電話した。
絶対に騙しだ! そう解っていていても、僕は電話した。
だって……だってさ……
それが男ってもんだろう!
むしろ漢ってもんだろう!
僕の名前は須田メリ夫。
メリ夫なんてキラキラした名前だけど、自慢ではないが僕の人生はキラキラとは正反対のどんよりとしたものだ。
僕は童貞だ。
しがない社会人な僕は、二十代半ばにして童貞だ。
理由は聞かないでほしい。それは至極ありふれた理由だからだ。
女性に縁が無かった。
これに尽きる。
正しくはリアルの女性に縁が無かった、ということだ。
でもそのかわりに、ニ次元の女の子には縁はあったのだ。
ニ次元の女の子は究極かつ絶対の理想的存在。
それは夢と希望と愛欲と美しさにまみれた完璧かつ至高の存在。
そもそも人間の手によって生み出されたニ次元の女の子は、見る者を魅了するように作られた存在なのだ。
だから僕らが夢中になるのは至極当たり前であって、それでいて――
……と、僕のニ次元に対する想いを言葉にし出したらきりがないので、これくらいにしておくとして。
とにかく、僕はニ次元の女の子しか知らない。
だから知りたい、未知なる存在であるリアルの女性というものを。
そんな僕の純粋なる探究心を満たしてくれる方法……それはデリヘルかなと。
電話と家とお金があればリアルの女性を知ることができる、そして体験することができる……んだよね?
いやはや、世の中って便利だなあ。
さてはて、そろそろリアル女性が僕の家を訪ねてくるはずである。
郊外のさびれたおんぼろ安アパートに、巨乳で美乳で美しすぎるスタイルで若さ全開なメガトン級美少女がやってくる。
ひゃっほい!
僕は楽しみで胸を膨らましつつ、股間も一緒に膨らませている。
パンツに先走り汁を吸わせながら、僕は心待ちにしている。
“ぴ~んぽ~ん”
来た!
遂に来た!
女がきたぞー!
僕の家に、女がきたぞー!
僕は嬉しさと緊張でふわふわしながら、何度も小さくつまづきつつも、玄関の扉を開いた。
……ん? あれ?
……いない? 誰もいない?
僕は玄関を出て周囲をきょろきょろと見回す。
……誰もいない。
ピンポンダッシュか? 2階にいる僕の部屋を狙うとは、なんとも悪質なガキの所業だ。
僕はしょぼんぬな顔をしながら、部屋に戻ろうとする。
「あのぉ、お電話されました、須田メリ夫さんでしょうか?」
女の子の声が背後から聞こえた。
僕は驚いて、バッと後ろを振り返る。
うほーーーい!
そこには異様なほどに可愛らしいセーラー服を着た女の子がいた。
ツインテールに結んだ黒髪がとっても似合う、可愛いというよりは美人といった見た目の顔立ちな女の子。
だが雰囲気はどこかほわんとした天然っぽさが漂っていて、初対面でも全然大丈夫な感じな、とても接しやすそうな女の子。
そして巨乳! 美乳! 美しすぎるスタイル! 若さ全開! メガトン級美少女! デリヘルのうたい文句に嘘は無かった。
とにかく可愛い! 文句なしに可愛い! 僕はこれほどまでに可愛い女の子を、ニ次元ですら見たことがない!
「ちぇんじ」
僕は女の子に向かって、そう言った。
「え? え? そんな……ボクのこと、お気に召さなかった?」
「いや、その、なんていうか、すっごく可愛いです! 可愛いんです! 可愛いんですけど……」
女の子は嬉しそうににっこりと笑んだ。
「可愛い、ですか!? 嬉しい! 嬉しいけど……なんでチェンジなの?」
女の子は涙目になって僕に聞いていくる。
「んー、そのー、なんていうか……でかいから……大きすぎるですよ、ねぇ」
「え? 大きすぎですかぁ? それって、ボクの……おっぱいが、ですかぁ?」
女の子はあっけらした顔で、胸をもにゅもにゅと揉んで見せる。
「いや、その、確かにお胸も大きくて、とっても素敵なんですけど……」
「え? 胸は合格なんですかぁ? じゃあ、ボクの……お尻が大きすぎ、ですかぁ?」
女の子は背を向けて、あっけらした顔でお尻をぷりぷりと振って見せる。
「いや、その、確かにお尻もプリティで、とっても魅力的なんですけど……」
女の子は不思議そうな顔をして、僕をじぃっと見つめる。
「じゃあ、なにがいけないんですかぁ?」
「……キミ、でかいよ」
僕は目の前にいる女の子に向かって言った。
女の子は1階にいる。僕は2階にいる。それなのに僕は、女の子を見上げながら話している。
「でかい、ですか?」
「でかいよ、キミ」
確かに世界一の巨乳で、美乳で、美しすぎるスタイルで、若さ全開で、メガトン級美少女であるが、とにかくでかすぎる。
女の子はアパートよりも大きい。
どう考えても僕の部屋には入れない。
そもそも、これほどまでに大きな巨女子がこの世に存在するものなのだろうか……いやいや、あえてそこはツッこまないでおこう。話が進まなくなる気がするので。
とにもかくにも、僕の家に招き入れるという当たり前なことすら出来ないありさまである。
とても可愛いし、僕好みの女の子ではあるのだが……これは諦めるしかないだろう。
僕は断腸の想いで“ちぇんじ”と言ったのだ。
……いや、本当はあまりの大きさに圧倒されて、自然に“ちぇんじ”と口にしてしまったのであった。
「……えぐぅ、ひぐぅ」
女の子はツインテールを顔にあてて、涙目になって僕に顔を近づける。
「……えうぅ、ぼ、ボクぅ……ダメなのぉ?」
「あ、いや、ダメじゃないんだけどさぁ」
「……大きすぎですかぁ?」
「うん、でかすぎ」
女の子は涙をぶわわぁと溢れさせ、派手に泣き出した。
涙は滝のように地面に流れ落ち、大きすぎる泣き声は周囲の建物を震わせている。
「うわぁぁぁぁん! ちぇんじって、ちぇんじって言われたぁ! ボク、そんなにダメなのぉ?! うえぇぇぇぇん! ボク、ダメな子なんだぁ!」
「そんな大きな声でチェンジとか言わないで……ってか、近所迷惑すぎるから……もはや災害レベルだよ! お願いだから泣きやんで!」
「うわぁぁぁぁん! うえぇぇぇぇん! ひみぃぃぃん! びえぇぇぇぇぇぇん! みにゃあああぁぁぁん!」
女の子の声は周囲のあらゆるのもを超振動させて、じわじわと破壊していく。
窓ガラスにはひびが入り、停車している車はひどく揺れに揺れて勝手に進んでしまい、電柱はみしみしと折れ曲がっていく。
「ちょ! 本当にヤバいって! このままじゃニュースになるよ! 報道だよ! ちょ、本当にやめて! お願いだからやめて! ……わかった! わかったよ! キミでいいよ! いや、むしろキミがいい! キミでお願いします! ちぇんじ中止! ノーちぇんじでオケー?!」
ぴたっと災害がやんだ。
「わーい! やったぁ! ありがとうだよ! ボクでいいんだよね! ボクうれしいよ!」
女の子は嬉しそうな満面の笑みを僕に寄せてくる。
巨美少女がバスケットボールのような大きな瞳で見つめてくると、なんとも言えない迫力と圧力があいまって、僕の心臓が止まりそうになるほどの超ときめきを感じてしまう。
「……でもさ、僕とキミほどにサイズ差があると、できるものもできない気がするんですけど……」
「んふふふ~ん、んもうそんな心配しちゃって、お客さんってばエッチなんだからぁ」
「いや、当然の疑問だと思うんだけど……」
女の子は周囲の目を気にすることもなく、あっけらとした顔をして話始める。
「確かにボクとお客様は大きさが違うけど、でも大丈夫だよ。ちゃんといいことしてあ・げ・るッ」
「……でもさ、場所はどうするの? 僕の部屋に入れないよね?」
「んふふ~ん、それも大丈夫だよ」
女の子は巨大なバッグを手にとり、中をがさごそと探す。
そして巨大すぎるバッグには“SamanthaThavas●”という文字が押されていた。
「すごいな、SamanthaThavas●……」
女の子はバッグから巨大な簡易テントを取り出した。
「近くに公園があったよね? そこに行こうよ」
女の子はズシンズシンと道を揺らしながら、公園に向かって歩き出してしまう。
「ちょ! え? 公園?! 公共の場でするの!? ってか、おいてかないで!」
僕は急いで戸締りをして、とりあえず財布を持って女の子を追いかけた。
それにしても速い。彼女の1歩は僕にとっては約10歩に相当する。そのせいか、僕が全力疾走してもなかなか追いつけない。
しかし彼女を見失うことは無かった。どんなに離れていようと、あれだけの巨体であれば見失うはずもない。
そうこうしているうちに、僕達は公園についてしまった。
どこにでもある児童公園。園内ではキャッキャと幼児達がはしゃぎまくっていて、ベンチでは親達が世間話に花を咲かせている。
「さってとぉ、ここでいいかな」
女の子は広場になっている場所に、手慣れた感じでテントを設置する。
テントとは言っても、小規模のサーカスくらいの大きさがある巨大なものだ。
公園に突如として現れた巨大テント。幼児達は何事かと寄ってくる。しかしテントにはデカデカと“準備中につき立入禁止”の張り紙が貼られている。
立入禁止なテント内には、関係者である僕と女の子しかいない。
「改めましてッとぉ」
女の子は人差し指の上に小さな紙片を乗せて、僕に差し出す。
紙片には店名と女の子の名前が書いてあった。
「ボク、ディアンヌだよ。メガデリヘル・パラダイスジャイントDXの新人さんなんだよ」
ディアンヌと名乗る巨美少女。それが実名なのか偽名なのかはわからないが、僕は頬を赤らめながら無意識につぶやいた。
「ディアンヌちゃんかぁ、かわいい名前だね」
「ホントにぃ? ホントにそう思う?!」
突然、僕はディアンヌに握り掴まれ、僕の身長以上に大きい顔で、僕を頬ずりする。
「うれしい! ボクの名前をかわいいって言ってくれたの、お客さんが初めてだよぉ」
嬉しそうにはしゃぐディアンヌは、僕を容赦なく頬ずりしまくる。
物凄い力だ。僕の背骨はいつ折れてもおかしくないほどにギシギシと悲鳴を上げている。首はいつもげてもおかしくないくらいにグリングリンとこね回されている。
「……あ、あの、ディアンヌさん? 僕、死ぬと思います。切実に死を感じていますよ?」
僕の声にハッとしたディアンヌは、突然に手を広げた。ディアンヌの手から解放された僕は、地上3メートルくらいの高さから受け身も取れない状態で落下させられる。
「ぎゃふんッ」
僕はドシンという音とともに、臀部と腰を強打した。
痛い。かなり痛い。鼻に血生臭いにおいを感じるくらいに、全身に衝撃が走る。
「ごめんね、お客さん! んもうボクってば、禁則事項として“お客様を掴み上げない”って言われてたのにぃ」
「あははははははぁ……守ろうね、禁則事項……」
気を取り直して。
ディアンヌは立ち上がり、僕をディアンヌの足元にいざなった。
そしてディアンヌは僕に上を向くように言った。
「うあぁぁ」
パンツが丸見えである。スケール1分の10(くらいかな?)なパンツだ。
普通のパンツ。健全なパンツ。だけど縞パン。優しくて爽やかな淡い色で、柔らかそうなタオル地チックな薄い素材のパンツ。
制服に縞パンの組み合わせは王道であり神。むしろ邪神。そんな神な状況を、僕はまじまじと見上げながら、心ゆくまで堪能する。
「こんな迫力のあるスカート覗き……しかも神設定……すげーぜ、パラダイスジャイントDX」
圧倒されながらもディアンヌのパンツを凝視する僕に、ディアンヌはクスッと笑みながら話しかける。
「お客さん、楽しい?」
僕は口をあんぐりさせながら、ウンウンと頷く。そしてハッと思いついた。
この神な状況を、更に神にする方法を。
「ディアンヌちゃん、お願いがあるんだけど……僕のこと“おにぃちゃん”って呼んでくれないかな」
「おにぃちゃん?」
「そう、兄妹っていう設定で」
「ふーん、お客さん、そういうのがいいんだぁ」
ディアンヌは悪戯っぽく笑んで、僕を見つめながら言う。
「ボクのパンツ、かわいい? おにぃちゃん」
……うぐはぁ!
これはイカン! これはヤバい!
巨大すぎるスケールの妹! しかも制服! 更に縞パン! おまけに黒髪ツインテール!
ああああああ、これは神だ。いや、神を超える勢いだ。
宇宙!
脳内がぐわんぐわんと揺れている僕に、妹は笑いかけながら言う。
「おにぃちゃん、このあとどうしてほしい?」
「どうしてほしい? そういわれると、どうしたらいいものかな……」
普段、二次元の女の子と脳内であんなことやそんなことをして、エッチに関しては神レベルの熟練度を誇っている僕であったが、いざリアルになると、どうしていいのかわからない。
模試ばかり成績がいい僕は本番は空っきしであると、まざまざと認識させられる。
「おにぃちゃんってば奥手さんなんだね。じゃあ2択にしてあげるよ。A:ボクのスカートを脱がす。B:ボクのパンツを脱がす。どっちがいい?」
……うぐぬはぁ!
ちょ、それは!
この2択なら、僕は迷わずコレですがな!
「Bでファイナルアンサー」
「んふッ、おにぃちゃんってばスケベさんだね。いきなりパンツなのぉ?」
妹はそう言いつつも、ペタンとお尻をついて座り込む。
「はい、どうぞ」
「はい? どうぞって?」
「脱がせて」
「え? ええ? えええええええええ!?」
僕が脱がせるの? ちょ、それは無理な気がするけど!?
僕の10倍近くスケールが大きいディアンヌのパンツを脱がすという所業は……うーん、できるのかなぁ。
僕は意を決して、ディアンヌのスカートの中へと侵入した。柔らかで温かい太ももの奥を目指し、遂に縞パンまで辿り着く。
「壮観だなぁ。こんなにでっかい縞パン……どこに売ってるんだろう?」
僕は恐る恐るパンツの端っこに触れた。
初めて触れる女の子のパンツ。
僕はガッシとパンツを掴み、思いきり脱がしにかかる。
初めて脱がす女の子のパンツ。
「……無理です」
「え? 無理? できない?」
「無理ですよ、ディアンヌ」
端っこが少しめくれるだけで、とてもではないがパンツを脱がすのは不可能であった。
これだけ大きいと摩擦抵抗も大きすぎるし、なによりディアンヌの体重がのしかかっているパンツをずり下げるなんて、スケール10分の1な僕にできるはずもない。
「うーん、しょうがないなあ。じゃあ、脱いであげるよ」
ディアンヌが立ち上がりる。そして少しだけ頬を赤らめながら、ディアンヌはゆっくりと縞パンを脱いでいく。
するするする……ばすぅん!
縞パンは長すぎる脚を滑り落ち、床へと落とされた。ほかほかの脱ぎたて巨大縞パンから、ほんのりとディアンヌの甘い香りがしてくる。
それだけでも夢心地になってしまう僕は、おもむろに上を見上げた。
「ギャーーーーース!」
上空にあるのは1分の10スケールの巨大マ●コ。
黒い陰毛でうっそうとしているそこは、まさに密林、ジャングルである。
ほどよい量の陰毛に隠されている巨大マ●コは、うっすらとだが、割れ目を確認することができる。
ぴっちりと閉じられているが、それがむしろいやらしい。
「刺激がつえええええぇぇぇぇぇぇッ!」
僕にはありにも刺激が強い。思わず叫び上げてしまうほどに刺激が強い。
当然のように、生のオマ●コなんて僕は初めて見る。
ネット上ではいくらでも見てきたオマ●コだが、画面越しではなく直接目の当たりにするのは初めてである。
「おにぃちゃん、また2択だよぉ。A:ボクのオマ●コをひろげる。B:ボクがオマ●コをひろげる。どっちにする?」
(つづく)
※この文章はサンプルになります。
全文は同人誌「七つの余罪」に収録いたします。
<内容>
マンガ:メガデリヘル「パラダイスジャイントDX」 アソコ編
小説:メガデリヘル「パラダイスジャイントDX」 アソコ編
小説:フォックスシンの欲しいもの
★[[jumpuri:小説:フォックス・シンの欲しいもの のサンプルはコチラ > http://mahupoko.blog.2nt.com/blog-entry-212.html]]
目次はコチラ
ここは死者が住まう、命ある者が訪れるはずないの場所。
バンは死者の都に入るやいなや、突然走り出した。
そして全身の神経を研ぎ澄ましながら、もうこの世にはいない聖女を探す。
「いないのか? ここでなら会える気がしたのによ」
バンは革パンのポケットに手を突っ込みながら、髪を無造作に掻いて溜息をつく。
「残念そうね、バン」
背後から聞こえた声に、バンは目を見開いた。
「ハッ、別に残念じゃねーさ。もののついでに来たんだ、ここにはよ」
「ついで?」
「ああ、団ちょたちが俺らのつれ……キングって奴をよ、死者の都に探しにきたんだ。これがついでの方だ。俺の本当の目的はよぉ」
バンは後ろを振り返り、目の前にいる少女に言う。
「おまえに会いにきた」
少女はバンの胸に飛び込む。
「バン! バンッ! バンンンッ!」
バンは少女の頭を優しく撫でながら、意地悪い笑みを浮かべて言う。
「エレイン、それじゃガキんちょだぜ。生命の泉を守ってた聖女の威厳ってもんがまるでねーぜ」
「いいもん! ガキんちょでいいもん! バンよりも年上な姉さんガキんちょでいいもん! 今はとにかく嬉しいの! バンに会えて本当に嬉しいの! 嬉しいよバン!」
「ハッ、ちげーねぇな」
バンは胸の中で甘えているエレインの顔を上げさせる。
目にいっぱいの涙を溜めて、嬉しい気持を包み隠さず見せつけるエレイン。
「ん……」
バンはエレインの顎をクイッと持ち上げ、唇を重ねる。
そしてバンは大胆にエレインの中に侵入する。バンの長い舌がエレインの舌に触れる。
「んんッ」
バンの舌はエレインの舌を優しく撫でた。
バンに舌を撫でられていると、とても温かな気持ちになってくる。
エレインはバンの舌を求めるように、自分の舌を絡めて撫で上げる。
「おまえって結構本能的で野性的なのな。普段は大人しそうなくせして、いざってときには本性剥き出しにするってのはよぉ、自分に嘘がなくて好きだぜ」
エレインはバンの首に腕をまわし、バンに抱きつく。
「野性的なのはバンでしょう? バンには嘘がないもの。自分に嘘がないし、他人にも嘘がないの。私ね、そういう偽らない、偽ろうともしないバンに出会って、私も正直でいようって思ったの」
「そうか……」
「そうだよ、バン。私は自分に嘘をつかない、もう自分を隠さないよ。だからね……好き! バンのことが好き! 私はバンが大好き!」
エレインは小さな舌でバンを求める。
バンの舌を舐め、バンの口裏を舐め、バンの頬の裏を舐める。
「そうか……俺もよ、好きだぜ。エレイン、おまえが好きだ」
「知ってるよ。だって私、人の心がわかるもの。だから伝わってくるの、バンの私への気持ちが。すっごくすっごく伝わってくるの。私、嬉しいよ。こんなに私のこと好きになってくれて」
バンはエレインの舌を振りほどき、エレインの歯茎を、エレインの舌裏を、エレインの歯を、エレインの口の中を、隅々に渡って撫でまわす。
ひどく大胆で荒々しい、しかしとても優しくて繊細。
エレインはピクンと身体を揺らし、うっとりとした顔をしながらバンに身をまかせる。
「バン……大好き……」
エレインは涙を流しながら、バンの正直すぎる口づけに酔いしれる。
「エレイン、おまえにお願いがある」
「お願い?」
「ああ、今どうしても欲しいものがあるんだ。俺はそれを手にするために、ここに来たんだ」
バンは無造作に唇を離し、エレインの目をまっすぐに見つめながら真顔で言う。
「俺は絶対におまえを蘇らせる。それがいつになるかはわからねえが、絶対に蘇らせるぜ。だが、それまでの間、どうしても欲しいものがあんだよ」
「欲しいもの? それって私があげられるものなの?」
バンは涙で濡れているエレインの頬を、長い舌で舐め拭く。
「ああ、そうだ。俺はおまえとの思い出が欲しい。とびきりの思い出が欲しいんだ」
「思い出? とびきりの?」
「思い出って奴はよ、すっげー大事なんだよ。すげぇきついときでもよ、すっげぇヤベぇときでもよ、ぜってぇに無理ってときにでもよ、とびきりの思い出って奴があれば、なんとかなっちまうんだよ」
「思い出が人を支えてる……ってこと?」
「そうだぜ。俺みてぇなカス野郎のクソ人生でもよ、それなりにいい思い出ってのがちらほらあんだよ。お宝を手に入れたりよ、最高にうんめぇエールと出会ったりよ。気持ちが落ちまったときには、そういうのが俺を支えてくれんだよ」
「そうね、バンの言う通りだよ。私にもそういうのあるもの……うん、私もバンとの思い出が欲しい! とびっきりの思い出が欲しいよ!」
バンはエレインの耳に優しく噛みつく。
そして耳を丁寧に舐めながら、ツツぅとエレインの首筋に舌を滑らせる。
「んぁッ、バ、バン……」
潤んだ目をしながら切ない顔でバンを受け入れるエレイン。
性の経験が皆無な聖女エレインは、緊張して身体をこわばらせている。
そんなエレインの首筋を這いまわるバンの舌はひどくゾクゾクして、エレインの気持ちが変にされていく。
そしてエレインの強張った身体は、心地よく弛緩していく。
「おまえは何もしなくていい……俺に全部まかせてろ……」
バンの言葉を聞いて、エレインは力の抜けた身体を起こす。
そしてバンの顔を抱き寄せて、おでこにキスをする。
「エレイン、まかせてろって言ったろぉ?」
「やだ! 私だってするの! だって大好きなんだもん、バン……」
「しょーがねー聖女様だなぁ」
バンのおでこにキスし続けるエレイン。
小鳥がついばんでいるようなエレインのキスは、いやらしさがひとかけらもない、とても可愛らしいキスである。
しかしキス1回1回にバンを想う熱い気持ちがこめられていて、バンの胸はどんどんと加熱させられていく。
「やべーな、こりゃ。俺の方が変になっちまうわ」
バンはおでこにキスをされるがままに、エレインの肩に手を掛ける。
そしてそのままエレインの真っ白なドレスを下げた。
「キャぅッ!」
エレインの胸があらわとなる。
とっさにエレインは両腕で胸を隠そうとする……が、出来なかった。
バンの顔を抱いている腕を、エレインは離したくなかった。
バンを抱いていたい、捕まえていたい、離したくない。
胸をさらされたエレインは恥ずかしさで顔を真っ赤にしながらも、バンのおでこにキスをし続ける。
「最高にかわいいぜ、エレイン」
バンは薄く小さなエレインの胸に顔を寄せ、両の手で小さな乳房を包む。
「んッ」
小さく反応を示すエレインを見つめながら、バンは乳房を優しく揉み上げ、乳房の先端に長い舌を伸ばす。
「んぁッ……バン……な、舐めちゃうの?」
「ああ、舐めるぜ。これからおまえの全身を隅から隅まで舐めつくすぜ」
「んぅぅ……そ、そんなこと言われたらぁ……やぁぅ、変な気持ちになるよぉ……」
バンはべろぉぉぉと、エレインの可愛らしい乳首を舐め上げた。
エレインはピクンと身体を揺らし、乳首に流れた電流のような快楽に耐える。
声を殺して耐えるエレインを見て、バンはゆっくりと丁寧にエレインの乳首を舐め擦る。
「んふぅッ! そ、そんなのダメぇ……声、出ちゃうよぉ……」
「じゃあ、これならどうだぁ?」
バンは乳首を舐め上げながら、もう片方の乳首をつまんだ。
ふにふにとひどく優しく揉み、くにゅくにゅとこね回し、ずりりと乳首の先端を擦り上げる。
「んはぅッ! やんんッ! イジワルぅ! そんなの声が出ちゃうよぉ! イジワルだよぉ、バンッ!」
「ハッ、意地が悪りぃのは俺の人格そのものだぜぇ。諦めなぁ」
エレインは真っ赤になった顔をバンに向けて、ひどく小さくつぶやいた。
「……イジワルなバン……すきぃ……」
バンの背中にビリッとした電流が流れた。
久しく感じたことがなかったぞくぞくする電流。
バンはたまらなく切ない気持ちにさせられ、エレインという聖女にのめり込んでいく。
「ったく、マジでかわいいぜ、エレイン」
バンはスッと頭を下げてエレインのお腹に舌を這わす。
ゆっくりとエレインのドレスを下ろしながら、べろぉぉぉと舌を這わしていく。
抱いていたバンの頭が逃げてしまい、エレインはとても寂しい気持ちになる。
切なくて寂しい……エレインは耐え兼ねてしまい、バンを追いかける。
お腹を舐めているバンの背中に抱きつき、エレインはバンのジャケットをめくり上げる。
そしてバンの背中に小さな舌を這わせる。
チュッとキスしながら、ちろちろと背筋を舐めていく。
「んくッ」
バンの全身にビリついた電撃がほとばしった。
性なる行為を知りえない聖なる少女が行う、精一杯の性技。
それはとても性技とは言えない子供っぽすぎる稚拙な行為であったが、バンは自分でも驚くほどに感じていた。
「……そっか……そうだよな……」
バンは気がついた。なぜこんなにもエレインに感じてしまうのか。
エレインがバンを想う熱くて強すぎる大好きな気持ち。その気持ちに負けないほどに強い気持ちがバンの中にもある。
お互いが想い合う気持ちはふたりが触れ合うことで何倍にも倍加し、聖女をも狂わす情愛となってふたりをつき動かす。
まるで発情期の獣のように、犯す方は全力で犯し、犯される方は全力で犯される。
そんな愛欲に真っ正直な気持ちがふたりを支配している。
倍加したエレインを想う気持ちは、バンがこれまで経験したことがない未知な世界にバンを連れて行ってしまう。
「バン……嬉しい……私、嬉しいよ……」
エレインは目に涙を溜めながら嬉しそうに笑った。
「バンの気持ち……私に流れてくる……バンの想いが、私の中に入ってくる……嬉しい……すごく嬉しいよ……」
人の心が読めるからだろうか?
それとも想い合っているふたりだからだろうか?
お互いの中にある熱い気持ちがお互いの中へと流れ込み、熱い気持ちはどこまでも倍加していく。
バンは腰下までエレインのドレスを下ろすと、今度はドレスをたくし上げてエレインの脚をあらわにする。
そしてバンはエレインの太ももに舌を這わす。
「ひぃゅッ」
むずっとした快楽にエレインは小さな悲鳴を上げた。
バンは太ももから足先にかけて、まんべんなく脚全体を舐めていく。
太もも、膝、ふくらはぎ、かかと、足の甲、足の裏……そして、足の指。
「んゅッ、んうううッ」
バンはエレインの小さくて細い足の指を口に含み、長い舌でべろべろと舐めしゃぶる。
更に足の指と指との間を、くすぐるように舐め上げる。
くすぐったい気持ちよさにエレインは身悶える。
身を震わせながらも、エレインはバンの身体を求めて抱きつき、エレインもバンの身体を舐め上げる。
お互いを舐め合うバンとエレイン。
バンは脚を舐め尽すと、舌をずずずぅぅぅと一気に走らせて、エレインのうなじにまで舌を這わせた。
いきなりの大移動に戸惑いながらも、エレインは必死になってバンに抱きつく。
そしてバンの身体をぺろぺろと舐める。
「ふゅッ」
エレインが甘い悲鳴を上げる。
バンはエレインのうなじを舐め、そのまま背中を舐め、脇の下をじっくりと舐め上げる。
じっくりとゆっくりと脇を舐められてしまい、エレインはどうしようもなく恥ずかしい気持ちにさせられる。
それでもバンを抱いていたい気持ちの方が勝ってしまい、エレインはバンに抱きついたまま離そうとしない。
それをいいことに、バンは脇の下を執拗なほどに舐め尽し、そしてそのまま脇腹に舌を這わす。
ぞくぞく、ぞわぞわとした快楽がエレインを襲う。
身が動いてしまう、鳥肌がたつ、声が漏れてしまう、お腹のあたりがじんわりと温かくなる。
それでもエレインはバンにしがみついている。
バンは追い討ちをかけるように、エレインのドレスをめくってお尻をあらわにする。
そしてエレインの愛らしいお尻に舌を這わす。
「にゅぁッ」
バンの舌はお尻の割れ目をぬろぬろと舐め上げ、少しづつお尻の奥へと舌を埋めていく。
だんだんとバンの舌がエレインの隠された秘門へと近づいていく。
物凄く恥ずかしい。
エレインは身が燃えるような羞恥にさいなまれる。
しかしバンは容赦なく舌をお尻の割れ目の奥へと埋めていく。
そして遂に、バンの舌先が秘門に触れた。
「ひゃぁうんッ」
お尻の穴を舐められてしまい、身を震わせて身悶えるエレイン。
おっぱいとは違い、排泄器官という役割を担っているお尻の穴は、どうしても見られたくない、どうしても触れてほしくない、ましては舐めるなんて言語道断な、どうしても隠しておきたい場所である。
恥ずかしいなんて生易しいものではない、とてつもなく強烈な羞恥にエレインは襲われた。
恥ずかしさのあまりにエレインはお尻の穴に力を込めて、キュッと締めてしまう。
力のこもったお尻の穴を、バンは丁寧に、優しく、繊細に、しつこく、いつまでも、舌先でくすぐるように舐め続けた。
そうしているうちに、エレインはふわふわとした心地よさに包まれていき、緊張が解けていく。
お尻の穴が柔らかくなり、緩み、秘門はもはや、鍵の外されたただの門になってしまった。
当然、門への進入はた易い。
「やッ! やぁッ! それはダメぇ! 絶対ダメぇ! そんなのダメだよぉ……それはダメぇ……入ってきちゃダメぇ……」
バンの舌はエレインの小さなお尻の穴をこじ開け、穴の奥へと侵入する。
肛門の奥に舌が進入する。
それはエレインの恥ずかしい味、知られてはいけない味を、バンに知られてしまったことを意味した。
排泄器官である肛門の奥には、当然、排泄されるべきモノがある。
排泄物――
その味を知られたことを意味する。
エレインは何かとんでもないものを失った気がした。それと同時に知ってはいけない何かに目覚めてしまった気がした。
バンはエレインのお尻の穴の中で舌をうごめかし、お尻の中を味わうように直腸を舐め上げる。
恥ずかしい、どうしようもなく恥ずかしい。既に絶命しているにもかかわらず、恥ずかしくて死んでしまいそうになる。
しかしそれでもエレインはバンに抱きついたまま、バンを舐めている。
「おまえ、いい根性してんぜぇ。俺の舌は下手すりゃ失禁もんの、激やべぇ穴舐めなんだがなぁ」
激やべぇ舐めなのはバンだけではなく、エレインの舐めもそうであった。
エレインと同じく、バンも身悶えそうな快楽に耐えていた。
稚拙な舌づかいではあるのだが、極上すぎる快楽がバンを襲っていた。
膀胱が緩んで失禁してしまいそうなのは、むしろバンの方であった。
それを解っているのかいないのか、エレインは必死になってバンの身を舐め上げる。
「恥ずかしいよ……変になりそうだよ……気が狂いそうだよ……死んじゃいそうだよ……でもね、バンに抱きついてるとね、バンを舐めているとね、正気を保っていられるの……バンを想っているとね、大丈夫なの……」
バンはエレインのお尻の穴から舌を引き抜き、抱きついているエレインを引き剥がす。
そしてバンはエレインの腰に掛っているドレスを、一気に引き下げて脱がしてしまう。
遂にエレインを隠すものは何ひとつ無くなり、聖女の裸体があらわとなる。
「ッ!」
エレインはバンの目を見て、どうしようもない羞恥に襲われた。
バンの目は明らかにエレインのオマ●コを見つめていた。
M字に開かれたエレインの脚の奥を、バンが見つめている。
エレインのオマ●コは無毛で、開脚してるにもかかわらずぴっちりと閉じていた。
それはまるで子供のような、幼いオマ●コ。
「エレインよぉ」
「な、なに? バン……」
「舐めるぜ」
エレインは胸が張り裂けそうな、胸を締めつけられるような、息が止まってしまいそうなほどに胸が苦しくなった。
バンがオマ●コを見つめている。しかも舐めると言いきった。
おっぱいを舐められたときよりも、お尻の穴を舐められたときよりも、比べ物にならないほどに恥ずかしい。
「あ……」
思わず声が出てしまった。
バンの顔がオマ●コに近づいてくる。
少しづつ、しかし確実に、バンの舌がオマ●コに近寄ってくる。
“ぴくぅん”
エレインの身体が弾んだ。
バンの舌先がエレインのぴっちり割れ目に触れた。
ぷにぷにとした柔らかそうな恥丘に挟まれた、聖女のオマ●コ。
その恥丘をバンの舌が這いまわる。
「やぁぅ……すごくむずむず……これ……はぁぅぅ……ぴくぴくしちゃうぅ……」
(つづく)
※この文章はサンプルになります。
全文は同人誌「七つの余罪」に収録いたします。
<内容>
マンガ:メガデリヘル「パラダイスジャイントDX」 アソコ編
小説:メガデリヘル「パラダイスジャイントDX」 アソコ編
小説:フォックスシンの欲しいもの
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