「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
肩で息をする二人は、不意に訪れた空虚な時に浸っていた。凶悪な快楽が一瞬で消え去り、心地よいだるさが二人を包む。
マリは顔を上げ、シンジを見つめた。そしてシンジも、マリを見つ返す。互いに目を合わせながら、頷き合った。そして、マリは身体を起こした。再び騎乗位の格好になる。二人は手を組み合い、マリは膝を立ててシンジに乗っかっている。熱い視線を絡ませながら、二人は言った。
「まだ終わりじゃない!!」
“ずばんッ! じゅぶんッ! じゅぱんッ! びちゅんッ! ずびゅんッ! ばちゅッ! びじゅじゅんッ!”
マリは全身を使って腰を打ちおろし、シンジは全力で腰を突き上げる。息の合った二人のピストンは、互いの性器をぶち当て合い、肉音と水音を響かせ、周囲に堕汁を飛び散らせる。
マリのおっぱいが、縦横無尽に揺れ動く。左右の乳房は、時にはバシンと打ち合い、時には胸下にぶち当たり、時には左右に広がり、時には上下に広がる。ピンと勃起した乳首は、鮮やかな色で輝いていた。程よい大きさの乳輪が、乳首を美しさを際立たせる。そんなおっぱいを、マリは自分でめちゃくちゃに揉み上げる。シンジも腕を伸ばして掴み上げる。少しすると、二人はおっぱいから手を離し、再び手を繋ぎ合う。そしてまた少しすると、二人はおっぱいを蹂躙する。
今までにない速さ、激しさ、力強さ、凶暴さで、二人は性器を打ち合う。目を見開きならが、口を歪ませながら、下卑た笑みを浮かべながら、二人はセックスを楽しみ合う。声とは言えないようなめちゃくちゃな発音の声で叫び合う二人。手を握り合いながら、全身を揺り動かして暴れ、よだれを垂らし、撒き散らす。興奮しきった二人は、心の内にある情欲を爆発させている。
二人はもう何も考えられない。ただひたすらに相手を求め、性器を振り出す。
「うがあぁぁぁあああぁぁぁあああぁぁぁッッッ!!!」
ひときわ大きな叫びを上げ、二人は全身を揺り動かす。マリとシンジの目が、赤い光を帯びていく。獣のように咆哮し、唸りを上げる。その姿はまるで、野獣の歓喜に満ちた交尾、原始のセックスであった。
いつまでも続く精なる肉躍り。身体中の筋肉が悲鳴を上げてても、腰の動きは止まらない。性器を打ち合う性行為は、二人の本能が止めることを許さない。
永遠に続く――そう思われた二人のセックス。それは突然終わりを迎える。
「くわぁがあぁぁぁぁぁぁぁああああああッッッッッッ!!!!!!」
二人が上げる断末魔の叫び。シンジはありったけの精をマリに放ち、マリはそれを全て受け止める。険しい二人の顔から、激しさが消えていく。マリは力尽き、シンジに向かって倒れ込んだ。シンジはマリを受け止める力が無く、ばたんと胸板にマリが落ちる。二人はぐったりと横たわり、全身を使って息をする。
マリの秘華の周辺には多量の堕汁が付着し、シンジの腹は飛び散ったマリの淫汁とシンジの白濁汁でべっしょりに濡れている。更にシンジ達が横たわっている床は、二人の放った堕汁で大きな水たまりが出来ている。辺りには淫靡で卑猥な香りが立ち込めている。
「んんッ」
マリは身体を横たえたまま、腰だけを上げて秘華から肉棒を抜いた。すると、だらりだらり、どぷどぷと、秘華から堕汁が流れ出てきた。マリはだるそうな目で、秘華から垂れ落ちていく堕汁を眺めている。尻を突き上げて汁を垂れ流すマリを、シンジはぼんやりと見つめる。
「シンジの中でも起きたよね、サードインパクト」
マリの問いかけにシンジは答えられなかった。答えるだけの気力が残っていない。シンジは空を眺めながら、荒くなった息を整えている。
マリはクスッと笑み、何事もなかったように静かに立ち上がった。そして腕で、口を伝った血を拭い、手の甲で涙と血の跡を拭う。
「すごいね、人間って。まだまだ可能性を感じたよ」
散らかった服を拾い上げ、マリは服を着る。濡れきったパンツを絞り上げ、淫水を垂らし落とす。まだ湿り気のあるパンツを穿くと、マリは卑猥な目で笑った。
「あ、お●んこから精子が出てきた。パンツがまた濡れちゃったよ」
パンツからぽたぽたと白濁汁が垂れ落ちる。しかしマリはおかまいなしにパンツを穿き上げ、スカートを穿く。服を着終えたマリはパラシュートを乱暴にたたみ上げ、スポーツバックの中に無理やり詰め込んだ。
「じゃあね、私のファーストくん」
マリは出口に向かって走り出し、その場を颯爽と立ち去る。その様子を、シンジは仰向けに寝転びながら眺めていた。
「空……青い……」
シンジは呟きながら、空をぼんやりと見つめる。
(おわり)
【エヴァ破ノベル】空からやってきた雌豹なパイロット(1)~(19)はコチラ
「そんなことは、無い」
ミサトは眉をひそめる。
「そんなことあるわよ。相手の弱みを見つけて、弱点をついて、逃げ道を無くして、追い詰めて、弱らせて、確実に仕留める。あんたの上得意なやり口じゃない」
「ひどい言われようだな。しかし、その通りだ」
加持は、ミサトの首筋についばむキスをし、そして舌を這わせる。ミサトはびくんと肩を揺らし、ぎゅうと目を閉じた。
更に加持は、ミサトの襟元から、服のジッパーを下ろす。ゆっくりと、ミサトの胸元が開かれていく。
「やっ、そんなとこ舐めないで……あ、開けないでよ! 加持……んもう、力が入らない……ひどいわ……」
「相手を知り、攻略の糸口を見つけ、確実に仕留める。ネルフが敵対象にしていることと同じだろう?」
腹部までジッパーが下りたところで、加持はミサトの胸元に手を滑り込ませた。ブラの生地越しではあるが、心地よい弾力の柔らかさを、手の平に感じる。
「んうッ……こ、こんなときに、使徒の話しなんてしないでよ」
フッと、加持は口元で笑んだ。
「使徒……だけじゃないだろう? ネルフの敵対象は」
耳元で加持が囁く。
その直後、加持は身体を小さく揺らした。ミサトが加持の耳たぶを、唇ではみついた。
「やめてよ、そんな話。今はもう……今だけは……違うことを考えていたいの」
ミサトの頭を抱えるように、加持はミサトを抱き締める。
「すまない、葛城」
ミサトをそっと床に下ろし、加持はミサトに覆いかぶさる。そして、右手で乳房を揉みさすった。そのままミサトの首筋に沿って、たくさんのキスをする。
「んあん、ふあぁ」
悶えるミサトに、加持は囁く。
「今は何も考えずに、なにもかもを忘れてしまえば……いや、俺は葛城のことを想って、葛城のことだけを考えて……肉欲に溺れる」
目を熱く潤ませながら、ミサトは薄く笑んだ。そして胸元にある加持の手を掴み、ブラの下へと誘い込む。
「私も……溺れても、いいのよね……私も溺れる……あんたのことだけ……加持のことだけ考える」
「愛しい、本当に愛しいな、葛城は」
二人は唇を重ね、そして互いの口を吸い合った。舌を伸ばし、相手の舌を探り、舐め、絡ませ、撫で合う。より深く舌が挿いるように、互いに顔を傾け合う。
「んふぅッ」
重なった唇から、ミサトの甘い声がこぼれ出る。加持は左手でブラのホックを外し、引っ張り、ブラを脱がせた。そして右手は、手の平全体で乳房を掴み、中指と薬指の間で、乳首を挟み揉み上げている。
乳房と同じくらいの柔らかさであった乳首が、次第にこりこりに硬くなっていく。
「葛城」
「え? や、やぁッ!」
ミサトを呼ぶのと同時に、加持はミサトの胸元をあらわにした。服を開かれ、ミサトは恥ずかしさと驚きのあまりに、声を上げた。
「な、なにするの!?」
「見てごらん、葛城」
加持がミサトの左右の乳首を、見つめている。つられてミサトも、自分の乳首に目を移す。
「左の乳首はこんなに柔らかで小さいのに、右の乳首は膨れて、大きくなって、硬くなっている」
かぁっと一気に、ミサトの顔が真っ赤になる。まるで燃え盛っているかのように、顔がどうしようもなく熱い。
「ば、バカなこと言ってるんじゃないわよ! あ、あんたがこんなにしたんでしょ!? 加持が悪い! あんたのせいよ!」
ミサトはとっさに、加持のあたま目がけて拳を振り下ろす。しかしそれを、加持は左手で防いだ。
「っとと、照れなくてもいいだろう。これだけ反応しているってことは、早速、肉欲に溺れ始めたってことだろう?」
「バカじゃないの! そんなこと言われたら、恥ずかしいわよ! あたり前でしょう!? あんたって、本当に性格が悪いわね!」
加持は苦笑いしながら、ミサトの胸元に顔を寄せ、ぺろりと左乳首の先端を舐めた。
「ひぅッ」
ミサトが身体を縮ませる。
「右の乳首だけがこれじゃあ、不公平だし、バランスが悪い。左も右の乳首に負けないくらいに悦ばせて、勃起させてやらないと」
「やだ、勃起とか言ってんじゃないわよ! ……なんであんたって、そうやってはずかしめて、追い詰めるのよ……んあぁうッ!!」
左の乳首に、加持が吸いついた。口の中では、舌が乳首を攻めている。舌先でちろちろと、そして舌のはらでぬにゅぬにゅと、加持は乳首を舐め上げる。
「やぁ、だめよ、そんな……やぁぁ」
ちうううと吸い上げながら、加持は舌で乳首をこねまわす。ミサトは乳首を引っ張られながら、ぐりぐりに乳首をいじめられる。
感じる。全身に甘いしびれが流れ伝う。ミサトは背を反らせ、床から背中を浮かせてしまう。
不意に加持は、口から乳首を解放する。その瞬間、ミサトから快楽が失せ、そのまま背を床につけた。
(つづく)
ミサトは口ごもった。加持の言っていることには納得できる。
「葛城にだって、わかるんじゃないかな? 俺の考えていることが」
少し考える風に目を細め、ミサトは答える。
「それは……わかるわよ。あんたとは付き合い長いもの。少しくらいはわかるわ、あんたのこと」
ミサトは拒むように、胸をさすっている加持の手を掴んだ。
「だから、だからこそ……今は離れたいの、あんたから……加持、お願いだから……離して……」
加持は顔を振る。
「それはできない。ずっと俺を避けていた葛城を、やっとこうして捕まえられたのに」
「お願い……お願いだから、離して……」
加持は包み込むように、力を込めてミサトを抱き締める。
「逃げないでほしい。俺から逃げ出さないでほしい」
「無理よ。今、加持を受け入れたら……きっと、あの時みたいに……」
顔を背けるミサトを見て、加持は唇を噛んだ。
「今までさみしい思いをさせてしまったのは、悪いと思っている」
「本当に思ってる? 私、本当にさみしかったのよ……ひとりでも大丈夫、ひとりでも頑張れる……そう思っているうちに、ひとりでいるのが当たり前になったわ。でも……」
切なく潤んだ目で、ミサトは加持を見つめる。
「思い出すのよ、不意に、突然……それで、すごくさみしくなるの。ひとりでいるのが、ひどくさみしく……どうしようもないくらいにさみしくて、切なくて……」
「俺も同じさ。さみしかった。あの頃のことを思い出して、辛くもなった」
加持はミサトに額を重ね、真っ直ぐにミサトを見つめる。
「俺は今でも葛城を愛している」
目を細め、ミサトは言葉を返す。
「勝手ね。そんなこと、軽々しく言って欲しくないわ」
ミサトの頬に手を添えて、加持は優しく笑む。
「葛城、俺は今、嬉しいんだ」
「嬉しい? どういうことかしら?」
「葛城、今でもさみしくなるって言ってくれたろう、以前を思い出して。それはつまり、俺のことを引きずっているってことだ」
加持はミサトの耳元でささやく。
「付き合っていた頃のことが、今も辛い記憶だと感じているのなら、それは今も俺のことを想ってくれているということだろう? そうでなかったらあの頃のことは、ただの思い出、昔話、過ぎ去った過去として処理されているはずだ」
ふぅと溜息をつき、ミサトは加持を睨んだ。
「本当に勝手ね。勝手すぎる解釈だわ」
「確かに俺の勝手な想像だが、間違っているとは思わない」
「なんでそう思うの? その自信、どこから来るのかしら?」
「葛城の顔に答えがでている」
加持は人差し指で、ミサトの頬を拭った。ミサトは涙を溢れさせ、切なさに満ちた目を潤ませていた。
「葛城、愛してる」
加持の言葉に、ミサトは目を閉じて俯いた。
「ずるい、ずるいわ! ……ずるいよ、加持」
加持は優しく、ミサトに唇を重ねる。加持の舌はミサトの中へと入り込み、ミサトの口の中を探る。加持の舌がミサトの舌を探し当てると、ミサトは唇を離した。
「加持、あんた……本当にずるいわね。こうして私を捕まえてしまえば、私があんたを受け入れると確信してたんでしょ? だから強引に私を追いこんで、こんなことして」
「確かにずるいやり方をした、力任せの強引な方法をとった。だが、それだけ俺も必死だったんだ。葛城が徹底的に俺のことを避けるから、強行手段をとるしかなかった」
ミサトは加持の顔を掴み、唇を奪った。唇が重なったと同時に、ミサトの舌が加持の中に入り込み、二人の舌が触れ合う。
「ん、う」
二人は舌をうごめかし、絡ませ合う。ゆっくりと、優しく、やわらかく、二人の舌がさわり合う。
不意に、ミサトは目を開いた。目を閉じたままキスしている加持を見て、ミサトは微笑ましく思った。
ミサトの目線に気付いたのか、加持も目を開く。こちらを見て笑んでいるミサトを見て、加持は舌を絡めながら声を出す。
「キス中に相手の顔を見て笑うなんて、マナー違反じゃないか?」
「マナー違反? あんたの口から、そんな言葉が出てくるなんて驚きだわ」
加持の舌の動きが、加速度的に速く、激しくなっていく。つられてミサトも、激しく加持を求める。
「俺のことをはずかしめて、楽しいのか?」
加持の言葉を聞いて、ミサトはジト目になり、加持の額にデコピンする。額の痛みに、加持の舌がびくんと震えた。
「どの口がそんなこと言うのかしら。あんたでしょ、人をはずかしめるのが得意なのは」
あからさまに不機嫌な顔になったミサトは、ここぞとばかりに加持を責め立てる。
(つづく)
加持につかまりながら、ミサトは舌をうごめかし、加持の舌を舐め上げる。これに応えるように、加持はミサトの動きに合わせて舌をうごめかせる。ぬらりとした、心地よいなめらかな感触が、互いの舌に伝わる。
二人は舌を巧みに動かし、絡ませ、互いの口内を愛撫し合う。
「あっ」
ミサトが寂しそうな声を漏らした。加持が唇を離してしまった。
「最初こそ抵抗するが、始まると途端に積極的になる。昔と変わっていないな」
加持が耳元で囁く。
「俺はそれが、葛城の欠点であり、チャームポイントだと思っている」
ミサトはぴくんと肩を揺らした。
「悪かったわね、たいして成長してなくて」
ミサトは頬を赤らめ、すねたように不機嫌な口調になる。
「何を言ってるんだ。言ったろ? それは葛城のチャームポイントだって」
加持がミサトを真っ直ぐに見つめる。鼓動が速まり、ミサトは切なくなって加持から目線を外す。
「俺は嬉しいんだ。今も変わらず、可愛いらしい葛城でいてくれて」
唇が重なる。ミサトは熱っぽく目を潤ませ、そのまま目を閉じた。そして二人は、口内愛撫に夢中になる。
「んふぅッ」
ぴくんと、ミサトは身体を揺する。加持がうなじを撫でている。触れるか触れないか、しかしくすぐったくは無い、加持の絶妙なタッチ。ミサトは身体の芯が温かくなっていくのが分かった。
舌を舐め合う二人。互いを求め合う行為に、ミサトは身体を火照らせていく。
「ふうッん」
ミサトが甘い声を漏らす。腰から脇にかけてのボディラインを、加持は指先で撫で上げた。敏感な箇所に指を滑らされ、ミサトは身体をくねらせる。
「ここが弱いのも相変わらずだな」
加持の言葉は、ミサトを妙にくやしい、気恥ずかしい気持ちにさせる。
「う、うるさいわね! こんなとこ触られたら、誰だって反応するわよ!」
「反応? ということは、気持ちよかったのかな?」
「んぐぅ……」
口ごもるミサト。図星をつかれてしまい、耳まで真っ赤になる。
「な、なによなによ、もう! あんたの意地の悪さも、相変わらずね!」
加持は薄く笑み、ミサトの胸に指先を走らせる。乳房の周辺を、円を描くように撫で触った。
「ふあッ」
甘い溜息が漏れる。
「ほんとにあんたって、やらしい触り方するわねぇ」
ミサトはジト目になって加持を見つめる。
「そうか? 普通だろう?」
「あんたの性格、もろに出てるわよ。いちいち思わせぶりな態度とって」
ははっと、加持は苦笑いを浮かべる。
「そうは言うけどな、葛城」
ぴくぴくッと、ミサトは身体を揺すって反応する。胸と乳房の境目辺りを、加持は柔らかく撫でている。
「気持ちいいだろう、こういう触り方」
加持はミサトを真っ直ぐに見つめた。ミサトは恥ずかしくなり、加持から目を背けてしまう。
服の上からでも、加持の指の感触がはっきりと伝わる。加持の指が通り過ぎた個所は、じんわりと火照っている。ミサトの表情がほんわりと柔らかくなる。加持はそれを見て、ミサトの耳元で囁く。
「今、じかに触って欲しいと思ったろう」
ミサトの顔が、一気に真っ赤になる。まるで燃え盛っているかのように、顔じゅうがぼわぁっと熱くなる。
「そっ、そっ、そんなこと! おもってなんかいないわよぉ!! ば、ばっかじゃないの!?」
明らかに動揺するミサト。
「恥ずかしい気持ちはわかるが、自分に嘘をつかない方がいい。葛城の顔におもいっきり書いてある、直接さわって欲しいって」
あくまで冷静に、淡々とした口ぶりで話しかける加持。しかしミサトは、そういった大人の態度をとる加持が嫌味に見える。
「そうやって勝手に人の気持ちを解釈して、あんたなんかに私の気持ちがわかるの?!」
「わからないさ、完全には」
加持はきっぱり言い切る。
「だけどな、葛城。相手のことを想って、相手の気持ちになって考えれば、おのずと見えてくるものさ。特に俺と葛城の仲なら、なおさらだ」
(つづく)